感想を語りたい ・ 宝石の国 8話

擬人化された宝石が、キャッキャうふふしてる話だと思ってたら違た。

 

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世界観や人物の設定は、ストーリー上の思考・心情・選択との相関が深くなればなるほど輝やいてくるものですが、いやー眩しいわー。くらくらするわー。

 

 

今回でアンタークが月人との戦闘時に腕をもがれた時に激昂して放った言葉

 

「先生の事を忘れたらどうしてくれる!」

 

これね。この一言に、宝石達の、彼らの原体験とも存在理由とも言うべき全てが詰まっていて、切なくなりますね。

宝石達に教育を仲間を仕事を、つまり全ての生きる意味を与えてくれた人への感情は、冬にたった一人で過ごさざるを得ないアンタークだからこそ、純度を保ったまま長い時間から守られてきたのでしょうね。(実際イエローダイヤ兄さんは長生きし過ぎて忘れたと独白してましたし)

 

その思い、記憶こそが彼らそのもので、身体の一部を失くす事=記憶を失くす事が、どれほどの恐怖をもたらすのか。

腕を失くしたフォスに対し、どれほどの悔悟の念がアンタークにもたらされたのか。

 

長い時間を氷に囲まれて過ごしたアンタークが、氷の不穏な特性(心の不安を反射するような)を知らなかったとは思い難く、ましてやフォスの前で、腕も脚程に役に立つものだったらと言ってしまっている。心もあまり強くは無さそうな妹が惑わされる事は予見出来たかもしれないと、重ねて考えていてもおかしくはないですよ。

 

そしてアンタークが攫われる最期の瞬間、先生の事を案じ、フォスに静かに、月人に見つからぬようにと微笑んだ優しさに、涙せずにいられないよ!

 

美しく優しい宝石達から目が離せない。

 

次回、腕まで失ったフォスがシンシャを忘れてませんように・・・。゚(゚´Д`゚)゚。